【豪雪体験談】平成23年豪雪(山陰豪雪)を経験して学んだこと

 

2010年(平成22年)12月末から2011年(平成23年)2月にかけて発生した平成23年豪雪を鳥取県米子市で経験した30代のYさんの体験談をご紹介します。

 

Yさんは2010年12月31日に終業後に夫と温泉を楽しんだあと、豪雪の恐怖を経験しました。

 

 

 

あの豪雪を身をもって経験してからもうすぐ10年になります。

 

私たち夫婦は日本海側の山陰地方にある鳥取県に住んでいます。

 

冬はほぼ確実に雪が降る所ではありますが、それまであのような豪雪を経験したことがありませんでした。

 

 

あなどっていた大雪警報

 

その当時、私は年中無休の温泉施設で働いていました。

 

テレビがお客様用に常に流れている所で仕事をしていたため、天気予報はよく観ていました。

 

天気予報をよく観ると、雪だるまが寒そうに風に堪えているマークが年末年始に描かれており、ニュースのアナウンサーも「大雪に警戒だ」と常に言っていました。

 

「でも、どうせ大したことないんでしょ?」

 

私はその時本気で思ってました。

 

 

豪雪まではいかないけど、大雪は何度か経験があったのでたかをくくっていました。

 

その当時は特別警報なんてまだできてませんので、今思い返せば浅はかなことをしたなと後悔しかありません。

 

 

恐怖を感じる積雪

 

鳥取県で平成23年豪雪が起こった日は大晦日で、私は早番でした。

 

私はすでに大雪警報が出ていたのでどれだけ積もったか外を見てみると、風は全くなく雪も足首くらいしか積もっておらず「なーんだ」って思ったのを今でも思い出します。

 

夫はその日から休みで、職場には夫の車で連れていってもらい、私が働いてる間、年末年始の買い物に行ってもらいました。

 

私が早く終わる18時に迎えに来てもらい、せっかくなので温泉に入って帰る約束をしていました。

 

 

異変に気づいたのはちょうどお昼くらいです。

 

私が働いていた温泉施設には畳二畳分の小さな中庭があり外が見えるのですが、最初はぼたん雪がフワフワきれいに降っており、白くなってきた位にしか見てませんでした。

 

 

しかし、昼が近づくと様子は一変。

 

中庭を埋めつくし、あっという間に外が見えなくなってしまったのです。

 

 

「まぁ中庭だし」

 

その時は深く考えませんでした。

 

 

仕事が終わり夫が迎えに来たので、予約していた温泉に入り雪景色を楽しんでいました。まさかあんなことになるとはつゆ知らず…

 

 

雪で動かない車

 

のんきに温泉に浸かり足早に車に乗り込もうと玄関を出ると、私は息を飲み立ち尽くしました。

 

外は雪山に迷い込んでしまったかのように、あたり一面銀世界で前が見えないほどのぼたん雪。まるでほこりの塊のような大きさのぼたん雪が、どんどん降り続いていたのです。

 

風は一切ないので、しんしんに積もるだけの雪は増える一方で、気づくと車のライトが見えないほどの大雪。

 

停めてある車のところに行っても、どこから手をつけていいのか混乱するくらい車にもまわりにも雪がまとわりついています。

 

それは私たちだけではなく、まわりの利用客も混乱していました。

 

 

とにかく車を動かそうと、夫となんとか自力で車のまわりの雪を手で掘ってははらい落とし、エンジンをつけエアコン全開に。

 

排気ガスが危険なのは頭にあったので、そこだけはしっかりと雪を掘り、急いで家に帰ろうと車を動かしました。

 

 

しかし、車がいっこうに動きません。

 

どんどん降り積もる雪は重く、どっしりとした雪で固くライトまで積もった雪は車体を持ち上げタイヤを空回りさせるのです。

 

 

私はあの光景を今でも忘れません。前が見えない雪の中、タイヤが空回りして火花が散る光景を。

 

初めて恐怖を感じた瞬間でした。

 

 

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やっと動いたのもつかの間

 

職場にスコップを借りに行くも、みんな同じことを考えていたみたいで、やっと借りれたのは温泉から出て2時間がたった頃でした。

 

ワイパーを最大限に早くしても追い付かないほどのぼたん雪。

 

信号も道路標識も雪のせいで視界ゼロ。道路の境目が全くわからなくなり、あちこちで車が立ち往生していました。

 

どんどん多くなっていく中踏み固められた雪が溶けずにしっかり残り、まるで落とし穴のように道路に何か所もできていて、タイヤがはまり何度も何度も足止めをくらいました。

 

普通は15分で帰れる家路が家の前まで帰って来たのは、既に3時間も経過したところでした。

 

 

最後の落とし穴

 

私達がその当時住んでいたアパートは下が駐車場になっていて、2階3階に居住スペースがあるタイプでした。

 

「駐車場に入れてしまえばなんとかなる」

 

そう思っていたところで、夫がいつもの癖でバックで止めようとしたら車に雪がはまり、車は立ち往生。

 

スコップがない私達は、なんとか押したり引いたりしましたが、車は全く動きませんでした。

 

私達はあきらめて家に入ろうとすると、同じアパートの話したことない方達が降りてきて車を動かすのを手伝ってくれたのです。

 

 

外は嘘のように見たことがないほどの雪が積もりました。

 

まるで昼かのように青白く光る雷の中、みんなで声を出し合いなんとか車を中に停めることができたのです。

 

きちんとお礼を言い、家に帰って時計を見ると22時を過ぎていました。外を見る余裕もないまま私達はダウンしました。

 

 

大変だったのは私達だけではなかった

 

あの時テレビのニュースで見たことある方多いと思います。

 

この豪雪で、国道9号線で大型の車がスリップ事故を起こし、その事故が発端で約1,000台の車が立ち往生する大渋滞が発生しました。

 

そのため、道路が完全にストップしてしまい、自衛隊まで出動した大変大きなニュースになりました。その時は年末年始で、地元に帰ろうとしていた人達も巻き込まれたそうです。

 

あのような豪雪の中、車で年始を迎えられた方達と比べたら、私はまだ恵まれていた方だと思います。

 

私が住んでいた米子市はその当時は何年に一度の豪雪だったらしく、半日で80センチ雪が積もったと記録に残っています。

 

年始には雪も落ち着いてはきましたが、雪のせいで交通網が麻痺しただけではなく、雪の重みでビニールハウスや車の屋根が曲がってしまうなどの被害を受けました。

 

また、雪がほとんど溶けず、玄関から出られない、車を出すことができないなど忘れられない豪雪になりました。

 

 

教訓と教え

 

私は平成23年豪雪を経験して、常に家用と車用にスコップを常備することにしました。

 

また、停電しても断水してもいいように、ペットボトルやガスコンロセットなど、常備食と合わせて用意することにしました。

 

あとは「慢心は捨てること」を心がけています。

 

行動して大したことなかったらそれはそれでいいんです。

 

私は常に情報を収集してから行動することを心がけ、警報・注意報が発表されたら安全な場所に避難をするなど、あの経験を忘れずに生きていこうと思います。

 

 

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